『Smoky purple』のぱいん様より頂きました。
5000HIT記念フリーイラストです。
慈愛に満ちた瞳で啓太を見詰める和希。
啓太のにこやかな笑顔。
この上もなく、幸せそうな2人のイラストです。
一目見て気に入り、フリーイラストという事だったので、勢いよくもらってきてしまいました。
しかも、この素敵なイラストを見ていたら、和啓の話が浮かんできたので、ぱいん様の許可を頂いて、ミニssを書かせてもらいました。
(ぱいん様ありがとうございます。楽しく書かせてもらいました)
イラストのイメージが崩れたらごめんなさい!
岬悠衣の拙い小説ですので、読んでも構わないよ…と仰る方のみお読みになって下さい。
和啓です。
「啓太、何か良い事あったのか?」
もう、殆どの生徒がいない放課後の教室で和希は啓太に聞いた。
今日の啓太は何故か超ご機嫌なのだ。
「う〜ん、そうだな…」
珍しく啓太ははっきりと言わない。
そんな啓太に和希はそっと近づくと、さり気なく啓太の腰に手を回す。
それに気付いた啓太は嬉しそうに微笑む。
「啓太。何があったんだ?頼むから俺に教えてくれよ。内緒事は嫌だからな。」
不安そうな顔をして聞いてくる和希が可愛くて啓太はさらに微笑んだが、さすがに和希が気の毒に思い、観念して言った。
「へへ…実はこれなんだ。」
嬉しそうに制服のポケットから1枚の写真を取り出した啓太。
それを見た和希は驚いた顔をした。
「これ…あの時の写真じゃないか?今頃どうしたんだ?」
「昨日おばあちゃんから手紙が届いたんだ。片付けをしていたら懐かしい写真が出てきたからって送ってくれたんだよ。」
「へぇ〜、そうか。でも懐かしいな、啓太こんなに小さくて可愛かったんだな。」
改めてその写真を見て和希は言う。
その写真とは…
初めて和希と啓太が出会ったあの夏の日の写真。
まだ幼い啓太と少年時代の和希が写っている。
その時、啓太の一言で和希の顔色は変わる。
「ねぇ、和希ってこの頃△△歳くらいだよね。とすると、今の和希の歳って○○歳?」
「えっ?いや…その…ほ…ほら…写真だからはっきりとは解らないだろう?」
「ふ〜ん。だから?」
「いや…だからな…俺は…まだ○○歳じゃないぞ!」
真剣に言う和希が可笑しくて、啓太はクスクスと笑う。
そんな啓太を見て焦る和希。
「啓太?信じろよ。断じて俺はまだ○○歳じゃない!」
「はいはい。解ったよ。」
笑っている啓太の腰を和希はさらに引き、そっと唇を重ねる。
最初は触れるだけのキスを…でも徐々に深いキスに切り替わる。
「う…ん…」
啓太の口から甘い声が漏れた。
和希はそっと唇を離すと、啓太の耳元で囁いた。
「啓太、ここじゃまずいだろう?早く寮の俺の部屋に行って続きをしよう。」
「もう…和希のエッチ…」
そう呟く啓太の頬は赤く染まり、でもとても嬉しそうだった。
END 2008/2/18