Dull

今回は緩いですが性表現が含まれていますので、苦手な方は読むのをご注意して下さい。




「あ〜あ、降ってきちゃったよ…」
啓太は窓の外を見てため息を付きながら言った。
「今日はお昼から雨の予報だったのに思ったよりも早く降ったな。」
「うん。今日の体育晴れたらプールだろう?俺、凄く楽しみにしていたのになぁ。」
ガッカリとして言う啓太が可愛いらしくて、和希は思わず微笑んでしまう。
今日の3・4時間目は体育で晴れたらプール、雨だったら体育館でマット運動の予定だった。
朝から雨が降りそうないやな天気だったが、天気予報ではお昼頃から雨だという予報だった。

「そういえばさぁ。和希ってばどうしていつもプールだと見学なんだ?」
啓太の質問に和希はギクッとする。
「そ…そうか?俺そんなに見学しているか?」
「うん。まだそんなにプールの授業はないけど、和希は1度もプールに入らないよね。どうして?」
「いや…どうしてって言われても…ちょっと体調が悪かったんだ。ほ…ほら…仕事が忙しくて寝不足とかで…」
しどろもどろ言う和希だったが、啓太はその答えに疑問を持たなかったらしく、
「そうか。忙しいもんね、和希は。プールって結構体力使うから体調がイマイチの時は辛いよね。」
「う…うん…そうなんだ…啓太に分かってもらえて嬉しいよ。」

和希は少しだけ引きつりながら答える。
内心はドキドキだ。
和希がプールを欠席する理由は本当は仕事で寝不足ではないのである。
もちろん寝不足は寝不足なのだが、寝不足の本当の理由は中嶋であった。
どういう訳か、和希のクラスがプールに入る前の日に中嶋は必ず和希を抱くのであった。
それもいつもよりもしつこく、ねちっこくするのであった。
それだけならまだしも、和希の身体中にキスマークを大量につけるのであった。
いくら和希が止めて欲しいと頼んでも止めてはくれなかった。
いつもなら和希が嫌がる事はあまりしない中嶋なのに…
昨夜も朝方まで離してもらえなかった…

「…っ…もう…やだ…」
「うん?何が嫌なんだ、和希。」
中嶋は和希の中の中嶋自身を緩く動かしながら言った。
もう何度も達成させられ、しかも何度も中嶋も和希の中で達しているので、和希の中はもうぐちゃぐちゃに濡れていた。
中嶋が抜き差しするだけで中から中嶋が出した液が和希の脚へと流れでる。
「ひで…あ…き…もう…無理…」
「フッ…何が無理なんだ?ここはこんなにも期待して震えてるじゃないか。今やめたら辛いのは和希だぞ。」
「だ…だって…もう…限界…ああっ…」
中嶋に触られ、和希はビクッとする。
和希は涙を浮かべて言った。
「お願い…もう…」
「仕方ない。これで終わりにしてやる。」

そう言うと中嶋は激しく動き出し、和希はあっけなく達してしまった。
中嶋もすぐに達すると和希の白い肌をキュッと何ヶ所か強めに吸った。
吸われた後は綺麗な紅い痕が付く。
けれども、朦朧とした意識の和希がそれに気付くわけもなく、朝シャワーを浴びた時に身体中に付いているキスマークに気付くのであった。
中嶋いわく『どこに所有印をつけようが俺の自由だ』と言うが、授業に差し支えない程度にしてもらいたい。
ただでさえ、単位がギリギリなのだ。
授業に出られる日は見学などしないできちんと授業を受けたいと和希は思っているのに。
今日は雨が降ってくれて本当に助かったと和希は思った。
体操着なら何とか着替えにだけ注意すれば授業に出られるからだ。

でも…
どうしてプールの前の日にはあんなにたくさんの痕をつけるのだろうかと…
いくら聞いても教えてくれないので和希は不思議に思っていた。
鈍い和希はおそらく気付かないだろう。
和希の肌を他人に見せたくなくてわざとキスマークを中嶋がつけている事に…
        






6月ももうすぐ終わりです。
雨が降ると体育のプールの授業が中止になってしまうので、プールの時間だけ雨が降らないといいのに…
と思っていた学生時代を思いだしてこの話を書きました(笑)
中嶋さんは和希の肌を他人に見せるのを嫌がります。
意外と独占力が強いんです!
で、わざとプールの前の日にたくさんキスマークをつけるですが、鈍い和希は中嶋のその思いに気付きません。
仕事に関しては鋭い和希ですが、他の事に関しては鈍い和希が好きです(笑)
                    2009/6/25