Be Diffident 2

啓太はキッと丹羽を睨んだ。
「王様、和希が浮気なんてするわけないでしょう!」
「分かってるよ。そんな事。」
「なら、なんで和希にあんな事言ったんですか。和希王様に一途なのに…あんな風に疑われてショック受けてますよ。」
「ったく、困った奴だな哲ちゃん。」
「誰のせいだと思ってるんだよ。もとはと言えばお前がキスマークなんて言うから悪いんだろう。」
「人のせいにするな。」
「うっ…」
「第一、遠藤を見ればわかるだろう?遊んでいるように見えるか?」
「見えねえよ。」
「なら、なぜ疑う様な事を言うんだ?」
「あいつが…本当の事を言わないから、ついイラついて言っちまったんだよ。いつもそうだ。あいつは肝心な事は俺には何も言わない。だから俺は…」
「その事をきちんと遠藤に伝えたのか?哲ちゃん」
「いや。」
「言わなきゃ伝わらない事は沢山あるだろう。特に相手が遠藤ならなおさらだ。」
「ヒデ…」
「さっさと行って仲直りをして来い。」
「サンキュー、ヒデ」
そう言うと丹羽は寮に向かって走り出した。
ため息をつく中嶋を啓太は嬉しそうに見つめ、
「今日の中嶋さん、王様に優しいですね。どうしちゃたんですか?」
「責任の一端を取ったまでだ。」
「責任?キスマークの事ですか?」
「ああ、まだやってない二人には少々刺激が強すぎたようだな。」
「大丈夫かな?和希と王様。」
「大丈夫だろう、丹羽が本気を出したんだからな。それよりも啓太、お前にもプールに入れないくらいのキスマークをつけてやろうか。」
「えっ?いや俺はいいです。」
「遠慮はいらないぞ。」
「本当にいいです。俺からプール取り上げないで下さい。」
慌てる啓太を見て中嶋はククッと笑いながら、
「冗談だ。」
「あー酷いです、中嶋さん。俺本気にしたじゃないですか。」
「楽しみにしているプールの授業をお前から取り上げはしないさ。」
「良かった。」
ホッと胸をなで下ろす啓太。
「だが、跡をつけなければ良いのだろう?」
「中嶋さん…?」
啓太の顎に手を掛け、中嶋は深くそして激しいキスをした。




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